米国商標法概説(2)『米国出願する際の基礎出願』
2021-12-17
1 使用主義の米国では
使用主義の米国では、商標権は使用によって発生するものです。登録がなくても使用している地域では独占排他権が生じます。
商標権独占権の範囲を全米に広げるためには、連邦登録をすることが必要になります。
そしてその連邦登録をする際には、米国では出願形態を特定して申請する必要があります。
現在4タイプの出願形態があります。
2 5タイプの出願形態
⑴ 使用に基づく出願
⑵ 使用意思に基づく出願
⑶ 本国登録に基づく出願
⑷ 本国出願に基づく出願
⑸ マドリッドプロトコルに基づく出願(本国に基礎出願や基礎登録が必要です)
このうち、⑶⑷はパリ6条の5からの要請であり、⑸はマドリッド協定書上の要請です。
米国で実際に使用がされてなくても登録ができるという点では、使用主義国である米国において登録になるというメリットがあります。
ただし、5~6年目の1年の間に使用証拠をしなければなりません。
また、登録から9~10年の間に使用証拠の提出が必要になります。
【図表】
|
出願時の使用証明 |
5~6年目の使用証明 |
9~10年目の使用証明 |
実際の使用が基礎 |
〇 |
〇 |
〇 |
使用の意思が基礎 |
△ 最大3年まで延長可能 |
〇 |
〇 |
本国登録・出願が基礎 |
× |
〇 |
〇 |
マドプロ出願 | MM18 |
〇 |
〇 |