飯島国際商標特許事務所
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ミャンマーでの商標登録前の措置

2026-03-15

ミャンマーの新商標法(2019年制定)の施行により、同国の知的財産保護制度は近代的な枠組みへと大きく舵を切りました。
しかし現在、知的財産庁には制度開始時に提出された膨大な数の出願が滞留しており、2022年以降の申請案件の多くは依然として「保留状態」にあります。
こうした中、2024年5月1日から知的財産庁による月次公報の発行が開始されたことは、審査プロセスが本格的に動き出した重要な転換点と言えます。
その上で、登録に至るまで以下の措置を積極的に取ることが必要です。

【対策】
1:異議申立て
月次公報を監視し、公告から60日以内の異議申立てにより類似商標の登録を阻止できます。

2:不正競争防止法等による差止
国内で一定の知名度があるブランドなら、コモン・ロー上の「パスオフ(詐称通用)」や不正競争防止規定を根拠に、暫定的な救済を受けられるケースもあります。
登録を待つ間も、市場監視を緩めず攻めの姿勢を維持することが重要です。

3:使用実績の収集
SNS広告、現地語パッケージ、販売伝票などの証拠を時系列で蓄積しておくことは、審査官から「識別力不足」を指摘された際のセカンドミーニング(後天的識別力)の立証に直結します。
さらに、こうした継続的な使用の証拠は、他者による「フリーライド(ただ乗り)」や、不当な利益を目的とした悪意のある出願(冒認出願)を退け、真の権利者であることを証明するための決定的な根拠となります。

4:優先権主張の準備
パリ条約等に基づく優先権主張が可能な場合は、これを利用して、他者の割り込み申請を防ぎ、より有利な地位を確保することができます。

【まとめ】
ミャンマーの商標登録が「保留状態」にある今、ただ待つのではなく、「監視・証拠収集・事前準備」を戦略的に組み合わせることこそが、ブランド資産を守り抜き、ビジネスの優位性を確定させる鍵となります。

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