海外:お知らせ
フランスで知的財産権法を簡素化する法令の公布がなされました
2026-09-07
フランス知的財産庁(INPI)の商標手続きが、2026年7月2日より新しくなりました。
この改革は商標権の実体的な要件を変えるものではなく、手続きの簡素化と現代化を目的としています。
第1の変更点として、異議申立てや無効・取消手続きにおけるINPIの決定期間が延長されました。従来は審査終了後3か月以内に決定が出されていましたが、新ルールでは4か月に延びています。
この期間の延長は、施行日時点で既に係争中となっている手続きにも直ちに適用されます。
第2に、異議申立ての際に形式的な不備があった場合の対応が柔軟になりました。
以前は書類不足などのミスで却下されるリスクがありましたが、指定された情報の補正が可能になります。ただし、異議を申し立てる権利そのものが欠如しているような根本的な不備は、後から補えません。
第3の変更点は、商標関連手続きにおける通知方法の完全な電子化です。
従来は書留などの郵便送達も使われましたが、今後は受領日が特定できる電子手段でのみ通知されます。もし電子アドレスが不明な場合は、工業所有権公報(BOPI)への掲載をもって通知とみなされます。
第4に、個人(自然人)が商標を出願する際のプライバシー保護が強化されました。
これまでは詳細な住所などが公開されることもありましたが、今後は氏名、自治体、国名のみに限定されます。
第5に、商標出願が登録にならなかった場合などの手数料返金ルールが従来よりも厳格化されました。
以前は不登録時に一部手数料が返金される規定がありましたが、この救済措置は撤廃されています。そのため、今後は出願前に商標調査をより入念に行い、登録の可能性を見極める必要があります。





